mAi blog

音楽やカルチャーについて、気になることを気ままに書いています。

夢を叶えられ、犬の命を救うことができる音楽サービス・Adoptify

『大好きな音楽で愛犬と一緒に盛り上がりたい』

犬を飼っている人や飼いたいと思っている人なら一度は考えたことがあるのではないでしょうか?そんな夢が実現でき、なおかつ大切な生命を救うこともできるサービス「Adoptify」がドイツで始まっています。

 テクノロジーを駆使した音楽サービスの発展はそれだけで面白いものですが、ただ便利になるだけでなく、そこに社会的な意義が生まれてくるようであれば、より素晴らしいものになるのではないでしょうか。

音楽好きと保護犬をマッチングさせる「Adoptify」

f:id:Ai_Tkgk:20180610235112j:plain

イギリス・グラスゴー大学の研究チームが2017年1月に発表した内容によれば、犬は1匹1匹がそれぞれ好きな音楽ジャンルを持っていることが証明されたとのことです。ざっくりいうと、音楽ジャンルによって個体毎に心拍数の上下をはじめとする生体反応が異なるために把握ができるとのこと(ちなみに犬界のマジョリティジャンルはソフト・ロックとレゲエというのも面白いですね)。

www.gizmodo.jp

そこで、ドイツの動物愛護団体Tierschutzverein München e.V.が保護犬たちの里親探しを促進させるためにspotifyの協力の下で開始したサービス(プロジェクト)が「Adoptify」です。

保護施設にいる犬たちそれぞれの音楽の好みを把握し、かねてからユーザーに対する楽曲リコメンド精度に高評価が集まっているspotifyが持つユーザーデータと紐付け、PCやスマホの画面に自分の好きな音楽ジャンルを好む保護犬の情報をポップアップ広告で表示させるというもの。その広告をクリックするとその犬を紹介するムービーが流れたのち、彼(彼女)の性格や保護されたバックグラウンド、知っておいて欲しい特徴等が記載されたページに飛べるようになり、実際に面会手続きを行える仕様になっています。


ロック好きのMilow君。一緒に飛び跳ねたい!

f:id:Ai_Tkgk:20180610200856j:image
動画に続くMilow君のプロフィールページ(面会選択の参考にするためかなり詳細な情報が書かれています)

「Adoptify」のサービスが始まったのは2018年1月ですが、音楽好きと音楽大好き犬を次々にマッチングさせ、多くの里親が生まれているとのことです。犬の殺処分を少しでも減らすだけでなく、ハッピーな家族を生んでいくために研究機関と保護団体、企業が営利を超えて協力し合う姿勢にはとても感動を覚えます。

 ”保護犬・猫に対して+αの魅力を持たせてあげる”重要性

我が家では現在2匹の猫を飼っており、共に近所の保護施設(保護猫カフェ)から受け入れた保護猫です。兄にあたるプーラは治験からのレスキュー、妹のアメリはペットショップ放棄(いわゆる売れ残り)からの保護というバックグラウンドを持っています。

僕らは、ペットを飼う際には保護施設から受け入れようと夫婦で決めていたためいくつかの保護団体に話を聞いていたこと、そして実際に保護施設から猫を迎え入れたこと、から保護団体との関わりが生まれ(時には簡単ではあるけれど活動の手伝いをしたり)、ペットブームの裏側に存在する過酷な現実や保護・譲渡活動の状況を知ることになりました。

たとえば、海外ではペットショップにおける子犬・子猫の生体販売を禁止したり、保護犬・保護猫の販売のみを許可するという動きが行われつつありますが、日本ではペットを飼う際にはペットショップから子犬や子猫を飼うという選択肢がまだまだ一般的です。

生体販売が禁止されていない以上、ペットショップで飼うという選択をする人を責めることはできないと思いますし、結果的に動物も人間も幸せになっているのであれば責めるつもりもありません。

ただ僕は、不幸な境遇の動物たちが生まれること自体がなくなってほしいし、不幸な境遇にある動物たちが素敵な新しい家族を見つけ、1匹でも多く幸せになってほしいのです。そして、ペットショップから買うのではなく保護犬や保護猫を受け入れるという選択肢を取る人を増やすためには、”保護犬・猫に対して+αの魅力を持たせてあげ、アピールしていくこと”がもっとあってもいいのではないかと思っています。

(あくまでも僕が接している限りの感覚になりますが)動物保護団体の譲渡活動は、保護犬や保護猫が生まれてしまう背景や彼らが置かれた環境を伝え、それらを無くしていこうという啓蒙活動に多少比重が置かれているようです。

もちろんそれらの活動はとても重要なことであり、必要なことです(なにより日々保護を行っている方々には頭が下がります)。僕自身も大学生時代にひょんなことからパピーミル(子犬工場)の存在を知り、将来ペットを飼う機会に恵まれれば保護施設から受け入れようと心に決めた経緯がありますし、同じような動機で保護動物を迎え入れる人も多くいることは間違いありません。

しかし、保護動物を家族に迎える里親をさらに増やしていくためには、上記のような『助けてあげたい』という感情に訴えかける方法に加えて『この子に会ってみたい』『この子だからこそ迎えたい』という、ある意味でポジティブな出会いの機会をもっともっと作っていくことも大事なのではないだろうか、とも思うのです。

そういった意味では「Adoptify」のように”音楽好きな犬”という+αの魅力を与えて音楽好きとの出会いを作ってあげることが、”保護犬だから”でなく”趣味が同じだから”という動機やきっかけで里親になる人を生むのではないでしょうか。

音楽好きな犬とリビングでくつろぎながら、ドライブをしながら、キャンプのテントの中で、そしてフェスで一緒に盛り上がれる。保護されて音楽の好みがわかったからこそ出会える家族がいるし、楽しめる環境が生まれるということが素晴らしいのです。ぜひ、いや、すぐにでも日本にも上陸してほしいサービスですね。

※1
ちなみに猫にも好きな音楽ジャンルがあるって研究データはないのでしょうか。いや、 絶対あると思います!写真は我が家のプーラがSuchmosを聞いている時の写真です。Suchmosかけるとスピーカー前で目を細めて聞いているので絶対好きなハズ(笑)!
f:id:Ai_Tkgk:20180611014230j:image

※2
我が家の保護猫たちについてはnoteで不定期更新にて細々と書いております。もしよかったらご覧いただけると嬉しいです。

note.mu