mAi blog

音楽やカルチャーについて、気になることを気ままに書いています。

My Monthly Playlist(Jan. 2018)

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明けましておめでとうございます(もう1ヶ月も過ぎてますが 笑)。
2018年はブログ更新も含めて昨年よりも色々と発信を多くしていきたいなぁと思う次第です。その発信のひとつとして、今月から毎月プレイリストを公開します。

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2017年マイベストディスク~邦楽編~

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少し間が空いてしまったけど、前回の洋楽編に引き続き年末恒例のマイベストディスク邦楽編を更新。

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2017年マイベストディスク~洋楽編~

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気が付けば12月も折り返し地点を過ぎていたので、年末恒例のマイベストディスクを選んでみた(とか言いながら、2016年は年末ドタバタしすぎてスキップしたので2年ぶりだったりする)。

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HOPE THE FLOWERS「Nature of EVERYTHING」(Thai)

先日遅めの夏休みをとってバンコクへ。友人に紹介され訪問したレコードショップ・DJ SIAMで勧められたのがHOPE THE FLOWERS(以下、HTF)の「Nature of EVERYTHING」だ。

HTFは、Narongrit Ittipolnavakulのソロプロジェクトであり、2013年より活動をスタート。現在はサポートメンバー4人を加えたバンド体制で活動を行っているとのこと。タイ中心の活動、かつ結成4年程度と比較的若いバンドであることから、日本国内において彼らに関する情報はそう多いとは言えない。しかしながら、オフィシャルHP内のプロフィール「puFF。」エントリー内インタビューから、HTFの音楽背景を感じ取ることができる。

Hope the Flowers, a solo project by Narongrit Ittipolnavakul. Like watching the spring sakura blooming, winter snow falling while listening to Japanese rhymes, the combination of the powerful rhythm with the sweet melody, inspired by his musical experience and all the component he like, resulting an emotionally touching instrumental post rock compositions.
HOPE THE FLOWERSはNarongrit Ittipolnavakulのソロプロジェクト。日本詩を聴きながら満開の桜や舞い落ちる雪を見ることや、彼の音楽的な経験や彼の好きなものたちから影響を受けたパワフルなリズムと甘いメロディが、エモーショナルで琴線に触れるポストロックを生み出している)

引用元:Hope the flowers official HP | Facebook

僕は特に日本の文化、日本の映画が好きです。
桜がはらはら舞い落ちるところ、雪が降ってくるところをいつか自分の前で見れるのは最高の夢で、それが体験できたら自分にとっては人生で最高の幸せだと思います。
そういう夢が持っていることで、曲づくりの時は日本やアジアの穏やかな感じとヨーロッパロック系の重みがあるリズムパーツを その2つの組み合わせで再現させようと思っています。
引用元: Hope The Flowers – puFF。

Narongrit自身が日本好き、かつ日本のバンドから多大な影響を受けているということもあり、HTFの楽曲たちは、タイで生まれたものでありながらどこか懐かしいものを感じる。

僕自身はポストロックを、卓越したスキルを持つプレーヤーが結集してお互いのテクニックをぶつけ合いながら隙間という隙間を音で満たしていくタイプと、音の隙間を意図的に生み出して大きな感情の波を作っていくタイプの2つに大別して捉えることが多いが、HTFの音楽は後者にあたると言える。

特にこの「Nature of EVERYTHING」は、全編をとおして日本的な懐かしさを感じさせながらも、大きな音のうねりの中に異国情緒を感じさせるギターとキーボードの旋律が散りばめられているのが特徴だ。この心地よい浮遊感に満たされたメロディーと、地球や太陽、空や川といったテーマが融合して生まれる楽曲たちが、まるで子供の頃に熱中したRPGの世界にいるかのような感覚を味あわせてくれるのだ。

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東南アジアの国々を訪れるたびに感じるのは、彼らの日常に当たり前のものとして信仰があり、祈りがあるということだ。そういったものからもたらされる心の平穏や安らぎが、そこで生まれる音楽にも影響を与えていて、悠久を感じさせる唯一無二のメロディーが形成されていく。特にポストロックはその傾向が色濃く出やすいのではないだろうか。

 HTFは2017年11月に新アルバムを発売予定とのこと。こちらもすでに予約済なので到着を楽しみに待ちたい。

 

 

Nature of Everything

Nature of Everything

 

 

Hi-STANDARD「The Gift」について

「MAKING THE ROAD」以来、実に18年ぶりとなるHi-STANDARD(以下、ハイスタ)のアルバム「The Gift」が発売された。2000年8月、彼らの音楽に頭を金づちで殴られたような衝撃を受けて以来ずっと待ち続けてきた新作アルバムは、僕にとってまさしく“贈り物”のような作品だ。

アップデートされたハイスタ

(横山)「ALL GENERATIONS」の歌詞を聴いてもらいたいんだよ。“ハイスタ世代”って言葉が定着しちゃってるけど、冗談じゃねぇよ。「どんな世代も来い!」っていう感じ。
(難波)今好きになった子も、これから好きになる子も、みんなハイスタ世代だよ。よろしくね。

引用元:Hi-STANDARD 「The Gift」独占Special Interview!!

本作品リリースにともなう公式独占インタビュー中の発言にもあるとおり、今作は90年代当時からハイスタをリアルタイムで追いかけてきたファンだけでなく、彼らに影響を受けた若手バンドたちをとおして憧れを抱いてきた若い世代にまで届けられた贈り物だ。そしてその贈り物は、彼らの新作を待ち望んできたファンたちを良い意味で裏切ることを狙ったかのような、まさに2017年の今を表現した作品に仕上がっている。

このアルバムの構成から感じられるのは、(みんなが期待する)これまで通りの“尖ったパンクキッズのハイスタ”から、様々なすれ違いから和解という意識の変化や各メンバーの10年以上に渡るソロ活動がフィードバックされて“人生の酸いも甘いも知って成長した大人のハイスタ”を、1枚のアルバムを通して見せていこうとする意図だ。

冒頭に触れた、このアルバムを手に取る全ての世代が”ハイスタ世代”であるというメッセージをストレートに伝える「ALL GENERATIONS」から始まり、人は誰しもが各々に与えられたギフトを持っており、それを誇って生きて欲しいというハイスタなりの応援歌である「The Gift」へと続く。この流れは、まさに「MAKING THE ROAD」の時代を感じさせる、僕らが待ち続けたあの頃の彼らのイメージだ。


Hi-STANDARD -The Gift(OFFICIAL VIDEO)

SNSで感想を見ていると、BPMが緩やかになる6曲目「My Girl」が今のハイスタを感じさせる今作の分岐点という意見が多いようだが、個人的には5曲目「Time To Crow」こそが、それまでに感じさせるこれまでのハイスタから、今のハイスタへの分岐点となる楽曲だと思う。

一聴すると早さや比喩的な歌詞から当時のキッズさを感じさせるものの、この楽曲の特徴的なリフはギターの音の鳴り(響き)みたいなものをうまく引き出したもので、ここ数年で箱モノギターに傾倒しロックンロールに立ち返ったアルバム「SENTIMENTAL TRASH」を完成させた横山健でなければ生み出せなかった、オールディーズを感じさせるものになっている(少なくても90年代のハイスタには出てこなかったフレーズに思える)。


Ken Yokoyama -A Beautiful Song(OFFICIAL VIDEO)

結果として、この曲をブリッジにして、BPMが落ちつつもハイスタのエッセンスを失わない、大人のパンクロックな楽曲たちへ、耳とテンションがうまくフィットするようになっているのではないだろうか。

2011年の活動再開以降、長い時間をかけて少しずつバンドとしての感覚を取り戻してスタートラインに戻っただけでなく、バンドとしてのネクストステージに立つまでに至ったハイスタ。「The Gift」は、現時点で最大限の熱量が詰まったアルバムであることは間違いないのだけれど、こと彼らに関していえば、その後のライブをとおして一曲一曲をさらに磨き上げていくことが間違いない。そういった意味でもこれから始まるツアーを経て、このアルバムがどのように響くようになるのかが楽しみで仕方がない。

ハイスタ流のサプライズが考えさせてくれるもの

2015年に行った3本のライブ時に、『次は新作をリリースした上でステージに立ちたい』と言い続けてきた彼ら。

事前告知一切なしのシングル「ANOTHER STARTING LINE」(2016年10月5日発売)をサプライズリリースしてからちょうど1年後にあたる2017年10月4日にリリースされた今作も、ハイスタなりの遊び心に富んだ多くのサプライズが仕掛けられていた。

natalie.mu

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ひとつひとつの情報解禁について、リアルで面白いことをやる体験者各々が発信者として自らの感想を語るSNSでバズるという、自分自身の感覚や感想をシェアして個々人が繋がっていく、ある意味でSNSの原点みたいなものに立ち返った手法を取っていったハイスタ。

これは、活動休止前から『面白いことは現場で起きている』というスタンスで在り続けた彼らにとっては今までどおりのことかもしれないが、結果として今それをやること自体が新しいし、なによりこれらのアイデア出しをメンバーだけでなくPIZZA OF DEATHのスタッフから上がってきたということがとても面白く思う。

この時点でも充分みんなを喜ばせくれたのに、きわめつけはアルバムリリースに合わせて活動休止前のラストライブとなる「AIR JAM 2000」でのライブをノーカットでDVDリリースするサプライズまで仕掛ける手の込みよう。

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 活動休止前最後のライブを、新作と同時リリースすることで今と昔を地続きにしてファンを喜ばせ、一方で今のハイスタは単に昔の焼き直しでなく、活動休止後の17年間でメンバーが個々に行ってきた活動がフィードバックされた新しいハイスタなのだということを実感させたいのではないだろうか。このことを体験できることもまた、僕らに対しての贈り物のように思えてならない。

一方で、「ANOTHER STARTING LINE」から続く一連の現場(主にレコードショップ)を重視した販売方法は、ショップの数が極端に少なくなっている地方在住者にとっては、どんなに欲しくても手に入れることが難しいという問題も指摘されている。

現状、通販やDL販売にて対応をすることで日本全国どこでも手に入れられるような状況はできているものの、サプライズに対する体験性はどうしても感じることができないことは否めない。

僕個人としては、CDが売れずレコードショップが消えつつある現状に対して、今あるレコードショップに足を向かせようとするハイスタチームの姿勢はとてもカッコよく思う(実際、ハイスタの作品リリースをきっかけに久しぶりにレコードショップへ足を運んだ人も少なくないのではないだろうか)。

ただ、欲を言えば次なる一手としてレコードショップがなくなってしまった音楽ファンたちのために何ができるかをハイスタチームには考えて実行して欲しいし、なにか面白い打開策を打ち出してくれるのはないだろうかと期待をしてしまわずにはいられない。 

レジェンドバンドが当時の名声に乗っかってただ活動再開したのではなく、作品自体のみならずその販促方法も現役最前線のバンドと同様、フレッシュさを感じさせ続けているハイスタ。キッズをわくわくさせ続けてくれる彼らの活動を今後も目を見開いて追いかけていきたい。

THE GIFT

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